この写真は、あなたのベッドルームの窓からの眺めだと想像してください。窓の外をながめていて、最初に何かに気づきましたか?おそらく、大きくて青い星が、画面全体に散らばっていることでしょう。これらは、ずいぶん近くにあるわたしたちの銀河の中の星です。というのも、とても大きくて明るく見えるからです。さらに拡大したなら、何が見えるでしょうか?そこには、何百もの遠い銀河です!すばらしい螺旋(らせん)銀河や不規則な、形のさだまらない銀河、若くて青い銀河、そして、より老いた赤い銀河などなど。この写真には、それらのすべてが写っています!そして、この写真の小さい点のひとつひとつが何億もの、わたしたちの太陽よりずっと大きな星を含んだ銀河だとわかって、あなたは驚いていませんか?
この写真を見て、あなたに超能力を与えられたとわかっていましたか?あなたは、過去への時間旅行をしているのです!どのようにって?そう、光はわたしたちの望遠鏡や目に飛び込んでくるため、宇宙を進むのに時間がかかります。それで、我々が非常に遠い天体を見る時は、これらの銀河のように、とっても古い光を見ています。この写真は最近撮られたのですが、これらの天体が若かった時どんなふうだったかを見ています!
明らかに、これは実際のあなたの部屋の窓からの眺めではありません。ハッブル宇宙望遠鏡の撮ったものです。この望遠鏡は、地球の表面から500km以上の上空の軌道を回っています。地球を97分で一周し、秒速8kmくらいで飛びつづけ、およそ10分でアメリカ合衆国中を横断するくらい十分に速いです。その移動中に、ハッブル宇宙望遠鏡のカメラは光を捕えます、そうして、私たちは宇宙のこれらの息をのむような眺めを楽しむことができます。ここにあるベスト100のハッブル画像をぜひ見てみてください。
でも、ハッブル宇宙望遠鏡はまた、かなりまじめに科学もしました!それは私たちが宇宙の年齢を計算する助けとなり、見知らぬ世界を見せてくれました。この宇宙の、まさしくそのしくみを広げている、ふしぎな、見えない力さえも私たちに紹介してくれました。とても強く、いつか宇宙をバラバラにしてしまうかもしれないような力を!
知っ得ダネ
ハッブル望遠鏡は、もうすぐ引退です。2014年以降のある日、その制御システムはダウンし、役に立たなくなります。何らかの救出作戦が試みられない限り(その可能性はありませんが)、大気に再突入し、2019~2030年のいつの日かに燃え尽きます。
この記事はESAの記事に基づきます。
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