地球と同じように、星も特別変わった気象や動きをしていることもあります。しかし、宇宙のほかの天体に起きている変わった動きはたいへん不安定で、想像することがむずかしいです。ヨーロッパ南天天文台の望遠鏡を使って、天文学者たちは、小さくて明るい星のあつまりにいくつかの変わった動きを見つけました。
特別なタイプの星
天文学者たちは、「極水平分枝星(きょくすいへいぶんしせい)」というちょっとむずかしくて長い名の特別なタイプの星の研究をはじめました。これらの星は太陽の約半分の大きさですが、その温度は5倍も高いのです。大きさが小さいため、これらの星はたいてい、星団と呼ばれる大きな星の集まりの中にかくれてしまっています。
新しい研究の結果、これらの熱い星が以下のような2つの特別な特徴(とくちょう)がわかりました。
巨大(きょだい)スポット
まず、これらの星には大きな磁気スポット(星の内部の磁力線が表面にでてくる場所)があることがわかりました!これらのスポットは、磁気活動が活発になっっている場所です。また、周囲よりも明るくて高温になっています。これらのスポットはたいへん大きく、星の表面の最大4分の1をおおっています。太陽の黒点もまた、英語ではスポットというのですが、これらの星のスポットは太陽の黒点とは似ていません。太陽の黒点はまわりよりも冷たくって、はるかに小さい暗いシミのようなものです。
この特別なタイプの星に見られるスポットは、信じられないほど永く続きます。太陽に見られるそれぞれの黒点は一時的なものであり、数日から数か月しか続きませんが、これらの星のスポットは数十年続きます。熱い星が回転するにしたがい、表面の大きな点も共に回転します。そのため、天文学者が検出して研究していると、その星の明るさがはっきりと変化しているのがわかります。
ものすごいエネルギー
これらの小さくて明るい星は、巨大なスポットを持っているだけでなく、スーパーフレアも起こします。それらのフレアは、太陽のフレアよりも数百万倍も強いエネルギーのばく発です。
地球上にしょっちゅう起きる嵐(あらし)とはちがって、これらの星はプラズマという電気を帯びた熱いガスの嵐をふき出します。そして、このエネルギーが宇宙に送り出されるのです。
画像提供:ヨーロッパ南天天文台/L・カルサダ、パドバ天文台/S・ザッジャ
知っ得ダネ
私たちの天の川銀河では、球状星団は見つかった場所によって、生まれてどれくらいたったかを知ることができます。ふつう古い星団ほど、若い星団よりも銀河の中心からはなれたところにあります。
Share: