とっておきの赤ちゃんの写真についてお話ししましょう。天文学者は、遠くにある若い恒星(太陽のように自分で光る星)のまわりで生まれている惑星(わくせい)の、新しい写真を撮りました。
この、すばらしい宇宙の写真には、生まれたばかりの赤ちゃん星がたくさん写っています。拡大写真には、星のまわりにある「原始惑星系円盤(げんしわくせいけいえんばん)」がはっきりと写っています。宇宙のチリでできたこの円盤からは、いつか惑星ができるでしょう。この形が「空飛ぶ円盤」によく似ていることから、そのようなニックネームがついています。
ちょうど45億年前、私たちの地球はこのような円盤から生まれました。しかし今でも、このようなチリの円盤からどのように一人前の惑星ができるのか、よくわかっていません。
円盤から惑星へのへだたりをうめるため、天文学者はこのような惑星ができる円盤の情報をできるだけたくさん集めてきました。そして最近、円盤の中にあるチリのつぶの温度を、初めて測ることに成功しました。まさに、この写真に写っている円盤の温度をです!
チリのつぶの温度は摂氏マイナス266度と、ものすごく冷たいことがわかりました。それは、天文学者が予想していたよりずっと冷たいだけでなく、絶対零度(ぜったいれいど)からたった7度しか高くありません。絶対零度とは、あり得る最低の温度で、文字通りそれ以上冷たくなることはできません。
この結果に、科学者はとてもおどろきました。こんなに冷たいところでは、予想とは全然違うように、チリのつぶが成長するかもしれないからです。そうなると、円盤からどのようにして惑星ができるかというシナリオを、全部考え直す必要がでてきました。宇宙から目がはなせませんね!
知っ得ダネ
宇宙で一番冷たいところはどこでしょう?ココ、地球です!最低温度の記録を持っているのは、地球上の実験室で、極寒の摂氏マイナス273度です(絶対零度と、ほとんど同じ温度です!)。からっぽの宇宙よりも冷たいのです。
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