宇宙は測り知れないほど大きくて、ふしぎですばらしい天体だらけなので、いつも新しい発見があってあたりまえなのです。でも、今回の発見は、なかでも刺激的です。35年前のミステリーだった「一人ぼっちのマグネターという星の秘密」が今週、解けたのです。
新しくてふしぎな天体の誕生は、あらゆる星の死とともにやって来ます。新しく生まれた天体の一生は、元の星の大きさによってきまります。例えば、太陽の30倍ほどおおきな星がその一生の終わるとき、それはブラックホールになります。
でも3年前、天文学者が偶然太陽より40倍巨大な星の残がいを見つけました。それはブラックホールでなく磁石のかたまりの星、マグネターでした。
マグネターは天文学の常識からすると奇みょうな天体です。しばしば大きさと密度に関する記録がやぶられたのです。それらは街の大きさより少しも大きくならないのに、太陽より重いのです。宇宙全体でも信じられないほど速く回り、驚くほど強い磁石だったのです!
マグネターより奇みょうなものは、マグネターそのものにありました。マグネターは2つの星の間で相互作用によってつくられます。だから、マグネターが存在するためにはなかまを必要とするのですが、このマグネターは、全く一人ぼっちで宇宙に浮かんでいるところを発見されました。
天文学者らは、いくつかの巨大な星がブラックホールになる直前に、なかまの星である伴星が材料の一部をうばってしまうと考えています。伴星が材料を奪いすぎると、巨大な星は爆発したときにブラックホールになれません。その代わり、マグネターになります。
天文学者らは、マグネターが爆発したときに放り出されてしまったと考えられる伴星が、マグネターそのものを生み出す手助けをしていたと信じていました。そこで、彼らは逃げ出した伴星を探しはじめました。
今週、天文学者らは、長年の調査観測の結果、伴星が飛び出しているところを見つけたと発表しました!天文学者は現在、この星を見つけることで、マグネターがうまれる理論をささえる証拠をたくさん見つけました。
知っ得ダネ
マグネターは、宇宙では最も強力な磁石です。どれくらい強力かというと、地球から月の距離の半分の距離にマグネターがあれば、地球上のあらゆるクレジットカードの磁気ストライプを書き換えてしまうくらいです!
この記事はESOの発表記事によります。
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